歌舞伎 蜘蛛絲梓弦

「秋のお茶まつり」 歌舞伎の演目 「蜘蛛絲梓弦」(くものいとあずさのゆみはり)は、
市川猿之助六変化として、四代目に受け継がれました。

見事な早変わり。紅葉美しき華やかな舞台。こきび良いテンポの演出に
観客も高揚し、見得をはったその間合いに、思わず「おもだかやっ!」と
掛け声をかけたくなるのは、自然のことです!!

平安時代、物の怪に取りつかれた源頼光の館にて、
黒髪の可愛らしい童がお茶を持参します。
その正体を見破る護衛らに、蜘蛛の糸を出して姿をくらまします。

まもなく、薬売りとして登場。 その早いこと早いこと!
しかしながらこちらもあっけなく、正体を見破られ・・退散

すぐに、番頭新造の八重里(芸者)が訪ねてきます。
粋な所作に、垣間見る本性の顔。
護衛らは、なかなか捕える事ができません。

次に、登場するのは、座頭亀市
目の見えないふりをしつつ、じりじりと詰め寄ります。
とうとう護衛らに後を追わせる事で、その場を手薄の状態に。

やがて奥から、当主頼光と、傾城薄雲(おいらん)が現れて、
逢瀬を楽しみます。
紫のハチマキをして、正気を失いかけていた頼光も、
薄雲の正体を見破り・・・・

ついに女郎蜘蛛の精が、その姿を現しました!!
ただちに戻った、家来衆と蜘蛛の精たちの見事な、
立ち回りです。
バタバタバタバタ・バッタン と、拍子木の音がなんともかっこいい~。

猿之助さんの踊りは素晴らしく、その存在感に圧倒されます。
手の先々まで美しい。
重い衣装と鬘をつけながらも、優雅に反り返る力強さ、しなやかさ。

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江戸庶民に愛された歌舞伎。
身分制度。決して豊かではない生活。
辻斬り、疫病。現代よりも、多くの民があっけなく、命を落とす時代です。

いろいろな想い、悲しみや喜びを胸に、当時の庶民が歌舞伎を見ている時、
その瞬間。自分達は確かに輝いて生きているんだ!という感動を味わっていたのかな~
なんて、そんな事を感じていたら、何だか泣けてきました。

帰り道、どうやら血流が良くなっている様子。
体も心もほかほかです。
秋の芝居見物、皆様もいかがでしょうか~

いつもお茶をご愛用頂きありがとうございます。

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by ochaya-taiyou | 2012-11-10 23:30 | イベント


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